フィリピンで安全な水の供給に尽力した天理大学の卒業生である岩田芳晴さん(英米、1962年卒)をモデルとした映画「セカイイチオイシイ水 ~マロンパティの涙~」が、9月21日、東京のユーロスペースで公開されました。
この映画は、岩田さんが所属するNGOがおこなったフィリピン・パナイ島の小さな村パンダンに安全な飲料水を供給するための活動を描いています。
今から約20年前のパンダンでは、海水混じりの井戸水しかなく、多くの村人が腎臓病を患っていました。そこで、安全な水を供給するために、約10キロメートル離れた深山から丘を越えて湧き水を引く一大プロジェクト(パンダン水道建設プロジェクト)が、現地の人々と日本人との協働でスタートします。しかし、工事の困難さはもちろんのこと、第二次世界大戦のつらい記憶が、深い傷として残っているフィリピンの人々の日本人への反発が、工事をさらに困難なものとしていきます。そういった状況のなか、誠実な人柄と情熱でフィリピンと日本との架け橋になり、プロジェクトを成功に導いたのが、岩田さんでした。