本学ラグビー部員が一日天理警察署長に就任

2020.10.19

ニュース

10月13日、本学ラグビー部員3名が天理警察署(小畑浩康署長)の一日署長に任命され、市内の金融機関を回り特殊詐欺被害防止の啓発活動を行いました。

地元の金融機関職員とともに一日署長に任命されたのは、主将の松岡大和選手(国際4、甲南)、副主将のフィフィタ・シオサイア選手(国際4・日本航空石川)、松永拓朗選手(体育4・大産大附属)の3名です。

小畑署長より委嘱を受けた3名は、天理警察署の管轄地である天理市、田原本町、川西町、三宅町の金融機関を訪問し、ラグビー部員がモデルを務めた「特殊詐欺被害防止ポスター」を配布、啓発活動に助力しました。

この「特殊詐欺被害防止ポスター」は、天理大学と天理警察署、同署管内金融防犯協議会が合同で制作したものです。
ポスター制作に至った経緯は、本学のボランティア団体「防犯パトローズ隊」と天理署の連携による長年の防犯活動がきっかけ。活動10年目の節目の年に防犯活動の更なる充実を協議した結果、管内で特殊詐欺事件が増加しており、その対策が喫緊の課題であることから、本学ラグビー部をモデルとした特殊詐欺抑止のポスター制作を今年5月に企画し、本学の広報・社会連携課監修のもと制作を進めてきました。

10月1日、本学の永尾教昭学長、小松節夫ラグビー部監督が出席したポスター制作発表会で、小畑署長は「悲願の日本一に向かい団結する天理大学ラグビー部が、特殊詐欺防止のイメージとしてまっ先に思い浮かんだ」と話しました。また、「ラグビー部が今後リーグ戦を勝ち抜いていくことでポスターの反響が一段と高まり、啓発にもさらなる効果が生まれる」と期待を込めました。

ポスター完成の直前に起こったラグビー部の新型コロナウィルス集団感染を受けて、制作は一旦中断となりましたが、終息に向かうなかで、同署から改めて協力要請を受けたことで、啓発活動・ポスター制作も当初の予定通り進められることとなりました。

こうした経緯を受け、主将である松岡選手は、「非常に苦しい時間のなかで地域の方から寄せられた応援メッセージや動画に支えられ、そのおかげで辛い日々を乗り越え、先日は無事関西リーグの交流試合でも勝利を収めることができました。皆様に感謝しています。日本一に向けて、一戦一戦、丁寧に戦って、勝つことで応援や、サポートをして下さった方々に恩返ししたいと思います。」と、啓発活動の背景にある気持ちを語りました。

ラグビー部員らは、金融機関での啓発活動の後、天理市を表敬訪問し、天理市防犯協議会会長を務める並河健天理市長に防犯ポスターを手渡しました。

並河市長は、「特殊詐欺のような犯罪では、身近な存在から訴えかけていくことが大切。天理を象徴する天理大学ラグビー部のような存在が啓発活動を行い、“社会全体でスクラムを組んでやっていこう”というメッセージを送ることで、地域社会の皆様にもより関心を持っていただくことができるのではないか」と期待を語りました。またラグビー部の集団感染を経ての復帰について、「コロナ禍において、市内外問わず社会に閉塞感や息苦しさが蔓延するなかで、天理大学ラグビー部がしっかりと対策しながら勝ち進んでいく姿は、ポストコロナへと向かっていく私たちを元気づけてくれる。復帰し活躍する姿を見せてくれることの意義は大変大きく、勇気を与えるのではないか」と語り、本学ラグビー部を激励しました。

「特殊詐欺被害防止ポスター」は、天理警察署管内の金融機関等に掲示中です。