第50回全国スペイン語弁論大会で本学学生が優勝

2021.12.17

ニュース

12月11日、(主催:天理大学、後援:駐日スペイン大使館・天理市・奈良新聞社)がオンラインにより開催され、本学の国際学部外国語学科スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻の香村信(外国語3年・天理)さんが優勝、ならびに天理市長賞を獲得しました。

この大会は、スペイン語の語学力を競う全国規模の大会で、今年はコロナ禍の影響を考慮して動画審査とオンラインによる結果発表という形で実施。本学をはじめ、全国5大学から10名の学生が参加し、それぞれの動画で、自身が選んだテーマについて表現力ゆたかに熱い思いをスピーチしました。

優勝に輝いた香村さんは「Los Santuarios Japoneses(日本精神の源としての神社)」を演題に、日本人のもつ宗教性について考察しました。「日本人が神社に魅了されるのは、長い日本の歴史の世界を追体験できるからではないか」と指摘したあとで、スペインの詩人アントニオ・マチャドの至言や自身の経験にも触れながら、「巡礼や参拝という非日常的体験を通して、科学テクノロジーがどれほど発達しても、人間が絶対ではなく相対的存在であることを再認識することができるのだ」と、流暢なスペイン語で語りました。

この他にも本学の学生では、スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻の西勇翔(外国語3年・二階堂)さんが「日本人の謙遜」という演題でアルコイリス会賞を受賞、泉岡宏典(外国語3年・天理)さんも「差別」という演題で力強いスピーチを披露しました。
また、スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻の学生で構成するアルコイリス会が、司会など当日の大会運営を担いました。

なお、今大会の上位入賞者は以下のとおりです。

優勝  香村 信 (天理大学3 年)※ 天理市長賞獲得
「日本精神の源としての神社」
”Los santuarios como fuente del espíritu japonés”

準優勝 我那覇 隆則 (琉球大学3年)
「ピースメッセンジャー」
“Mensajero de la paz”

第3位 喜舎場 大智 (琉球大学3年)
「パンデミック時代の声」
“La voz en tiempos de pandemia”

特別賞 蛯原 帆奈海 (清泉女子大学4年)
「なぜ言語を学ぶのか?」
“¿Para qué aprender idiomas?”

 

入賞者には賞状や楯、副賞のほか、(株)志摩スペイン村様からペアパスポートが贈呈されました。

香村信さんコメント

「昨年は大会が中止となってしまいましたが、今年は大きな節目となる第50回大会を開催することができ、さらに念願の優勝と天理市長賞を受賞させて頂くことができたので、感謝と喜びで胸がいっぱいです。大会に向けての練習では、専攻の先生方の手篤いご指導と応援、そして共に切磋琢磨し合った仲間たちのおかげで、私の語学力に大きく磨きがかかったと実感しています。さらなる成長のためにより一層努力していきたいと思います。」

西 勇翔さんコメント

「今回はビデオ審査という形ではありましたが、貴重な経験をすることができました。目指していた結果には至りませんでしたが、アルコイリス賞をいただいて大変嬉しく思います。今大会を通して、ただ原稿を暗記するだけではなく、自分の”伝えたいこと”をより伝えるための工夫や話すテンポの大切さなど、今まで気付くことがなかった多くの課題を発見することができました。今回学んだことを、語学力のさらなるレベルアップのために活かしていきます。」

泉岡宏典さんコメント

「初めは自分の語学力に自信がなく弁論大会に参加しようか迷っていましたが、弁論大会を通してたくさんのことを学ぶことができたと感じており、参加して良かったと思ってます。
また、弁論大会の原稿づくりや発表練習のときには専攻の先生方に助言いただいたり、時には友だちに応援してもらうなど、周りの方々に支えられて弁論大会に出ることができました。この経験に、周囲の人々に本当に感謝しています。結果は残念なものでしたが、努力することの意味を身を以て知ることができ、自分にとって特別な経験となりました。新たな目標に向けて今回の経験を活かしてがんばっていきたいと思います。」

野口茂教授コメント

「昨年の大会に続き、今年もコロナ禍により開催が危ぶまれましたが、学生たちの学びと成長の場を確保したいとの思いから、今回初めてオンラインでの開催に踏み切りました。ちょうどオンライン授業から対面へと切り替わる時期に重なり、原稿を準備する学生には相当の負担だったかと思います。それでも、学生皆さんの純真で心のこもったスピーチ動画が数多く寄せられたお陰で、とても充実した大会とすることができました。ご協力いただきました関係者の方々に、心より御礼申し上げます。」