
THE STORIES #035
言語とは、世界を覗くための新しい眼鏡だ。
国際学部外国語学科スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻・講師
ファン・ホセ・ロペス・パソスさん
「大学時代に、地元で行われた国際哲学学会に参加したことがきっかけです。
大学では、西洋哲学を中心に勉強していましたが、この学会で、日本の哲学への興味が芽生えました」
ファン・ホセ・ロペス・パソスさん(国際学部外国語学科スペイン語・ブラジルポルトガル語専攻・講師)。
母国スペインで行われた国際哲学学会での、日本の哲学との出会いから研究テーマを決めたそうです。
サンティアゴ・デ・コンポステラ大学の博士課程で哲学を専攻し、日本宗教哲学や日本と西洋の現代思想、言語哲学を専門としています。
ロペスさんにとって、哲学とは、「世界を見るための眼鏡」。
「眼鏡のメタファーは古くから使われていますが、哲学はまさに、世界の見方を変えてくれる分野です。
中でも、特に言語は世界を理解するための一番大事な道具。
外国語を勉強することによって、新しい眼鏡を手に入れることができます」
そんなロペスさんが今、一番熱中しているのは、言語学の勉強だそうです。
「もともと言語哲学の観点からしか見ていなかった言語ですが、言語学の観点から言語を見ることに興味を持っています。
私が担当しているのは、スペイン語学で、学生とともに、言語の持つ意味や構成について、議論しています」


大切なことは、自分の無知への自覚。
全てのことに知識欲を持つことをモットーにしている。
そう謙虚に話すロペスさんは、学生たちにこんなメッセージを送ります。
「学生の頃から、私は自分が好奇心旺盛な人間だと思っています。
中学校まで一番得意だった科目は数学と科学でしたが、人文系の大学に入り、そのなかでも一番苦手だった哲学の学部に入りました。
学生たちにも、自分の持っている知識に満足せず、常に新しいことを学ぼうとする姿勢と、旺盛な知識欲を持ってほしいと願っています」
