天理大学でホースセラピーが学べます

天理大学でホースセラピーが学べます 天理大学でホースセラピーが学べます

天理大学では2023年4月より、[ホースセラピーⅠ]の授業を開講します。
馬術部が飼育する馬と実際に触れあいながら、ホースセラピーについての基礎を学び、
人と馬とのかかわりを通じて心身の健康をサポートするための知識や技術を身につけます。
科目等履修生として、一般の方も広く受講することが可能です。
馬と触れ合い、生きる力を育む 馬と触れ合い、生きる力を育む

ABOUT

乗馬や馬と触れ合うことで心身の働きをより健常に近づけ、日常生活の質(QOL)を高めることをめざして行われます。特に作業療法や理学療法などの医療的分野の処方として明確な治療目的を持って実施される場合は、「ヒポセラピー」と呼ばれることもあります。

出展:うまJAM「ホースセラピーサポートブック」

効果

ホースセラピーには、乗馬による運動効果のほか、馬と触れあうことによる癒やしの効果があります。障がいを持つ方や、ストレスや不安を抱える方、不登校や引きこもりで悩む方への支援方法としても期待されています。

出展:国際エクササイズサイエンス学会「バイオセラピー領域テキスト」

馬と触れ合い、生きる力を育む 馬と触れ合い、生きる力を育む

馬術部の歴史を活かして。
4頭の馬とともに、2019年度より
ホースセラピー活動をスタート。

馬術部は天理大学創設8年後の1933年に誕生しました。今年で創部90周年を迎える伝統あるクラブです。これまで競技馬術を中心として活動してきましたが、2019年度より、飼育する馬たちの力を借りて社会に貢献したいとの想いのもと、ホースセラピー活動を開始しました。2020年には学校法人天理大学として「第一種動物取扱業」の登録を行い、不登校の子どもたちと馬との触れあいの機会を設けるなどの活動を、少し年老いたサラブレッド3頭にポニー(愛称:てんてん)を加えて、4頭の馬とともに展開しています。

天理大学はホースセラピーに関するの学びのモデルをつくるとともに、ホースセラピーに携わる人を増やすために馬術部とともに一層取り組んでいきます。

EFFECT

horse the rappy horse the rappy
  • セラピー

    対象者を癒やす

    人類は旧石器時代から馬と深くかかわってきた歴史があります。人に寄り添う高い潜在能力がある馬は、今も昔も人類にとってかけがえのない伴侶動物です。また、人が発する音声やボディーランゲージを敏感に感じ取れる感受性と共感性を具えた馬は、人の心を癒やす力を持っています。さらに人を乗せることができるため、人の身体機能の改善にも結びつきます。

  • 動物愛護

    馬の殺処分を減らす

    ホースセラピー事業を実施するためには、動物取扱業に登録しなければなりません。授業[ホースセラピーⅠ]では、受講により「動物取扱責任者」となるための資格が取得できます。馬の適切な飼養管理のもとホースセラピー事業が普及することで、競走馬が人とかかわりながらセカンドライフを送れるようになり、生涯飼育の機会を増やすことで引退した競走馬の殺処分減に貢献します。

  • 教育

    受講者の成長

    馬は個々に異なる性格を持っています。多様な馬の生態を深く知り、馬に触れ、馬に乗り、馬の世話をすることを通して、馬との非言語的なコミュニケーションを学ぶことができます。そしてそれは、人と人とのコミュニケーション能力獲得の土台づくりの機会になります。「中級バイオセラピスト」資格の取得により、ホースセラピー事業に携わる可能性も広がります。

    ※授業への登録・単認定試験の受験で資格認定試験の受験資格が付与されます。資格認定試験には別途1万円が必要です。

INTERVIEW

ホースセラピーが社会貢献につながる。
馬は人を色眼鏡で見ない。共生社会を支えるホースセラピーを広げたい。

ホースセラピーが社会貢献につながる。馬は人を色眼鏡で見ない。共生社会を支えるホースセラピーを広げたい。

ホースセラピーが社会貢献につながる。
馬は人を色眼鏡で見ない。
共生社会を支えるホースセラピーを広げたい。

角居 勝彦講師

天理教布教師、元JRA調教師、天理大学馬術部アドバイザー

現在のお仕事やこれまでのご経歴について教えてください。
2000年に調教師免許を取得し、翌年厩舎を開業しました。以降、最多賞金獲得調教師賞を5回、最多勝利調教師賞を3回獲得し、日本人調教師で史上初となる日・米・香港の同一年3カ国G1レースを制覇しました。2021年に調教師を勇退した後は、引退馬支援やホースセラピーの普及活動に注力しています。
ホースセラピーに関する活動をスタートされた経緯について教えてください。
競馬で勝てなかった馬を救う方法を模索していた際に知ったのがホースセラピーです。引退馬が輝ける道があるならと思い活動を開始し、勉強会に参加しながら各種啓発活動を行ってきました。今後は医療従事関係者の協力のもと、人と馬に対する基礎的な知識を有する人材を育成したいと考えています。
ホースセラピーにはどのような可能性があるでしょうか?
厚労省の統計調査によると、生活のしづらさを感じる障がい者が半数以上を占めています。馬は人を色眼鏡で見ません。偏見をもたない馬と過ごすことはストレス軽減や自己肯定感向上につながるほか、騎乗によるリハビリ効果が期待できるホースセラピーは多様性あふれる共生社会に貢献すると考えます。
[ホースセラピーⅠ]への期待や、講師としての意気込みを教えてください。
理学療法や作業療法などの立場と、獣医師・調教師の立場の両面から学べる現場ができたことは本当に素晴らしいことだと思っています。ホースセラピーを最も知る講師が揃っていますので、未来のホースセラピーに貢献できるよう、受講生の皆さんと一緒に頑張りたいと思います。

INSTRUCTOR

  • 局 博一
    局 博一

    局 博一

    東京大学名誉教授

    1951年大分県生まれ。獣医師(農学博士)、東京大学大学院農学生命科学研究科(獣医学専攻)の准教授、教授、特任教授(食の安全研究センター)を勤める。専門は、馬を含む動物の運動科学、呼吸循環生理学。1995年頃より、馬の社会的貢献に注目し、ホースセラピー活動の支援や研究を行っている。

  • 昇 寛
    昇 寛

    昇 寛

    帝京科学大学大学院理工学研究科
    バイオサイエンス専攻 元教授

    1957年、兵庫県生まれ。理学療法士、柔道整復師、介護支援専門員。20年間の病院臨床後、2006年より国際医療福祉大学、帝京科学大学にてリハビリテーション医学関連専攻の教員となる。専門はリハビリテーション医学、運動学。国際エクササイズサイエンス学会の事務局代表として、本学会認定バイオセラピスト育成に携わる。

  • 石井 孝弘
    石井 孝弘

    石井 孝弘

    帝京科学大学 医療科学部
    作業療法学科 教授

    1958年東京生まれ。作業療法士、American Hippotherapy Association level1 therapist、作業療法士として、脳性麻痺や、自閉スペクトラム症の子どもたちに対してホースセラピーを通してかかわる。子どもたちの笑顔こそ効果の証と考え、今注目のセラピーを馬とかかわりながらともに楽しく学ぶことをめざす。

  • 川嶋 舟
    川嶋 舟

    川嶋 舟

    東京農業大学 農学部
    デザイン農学科 准教授

    獣医師、博士(獣医学)。「誰もが生きることができる社会」をつくることを願い、ホースセラピーのプログラム開発、実践および教育研究をおこなっています。あわせて、農福連携をはじめとする社会で自立していくための就労支援や自立して生活がしやすい地域をデザインすることにも取り組んでいます。

  • 角居 勝彦
    角居 勝彦

    角居 勝彦

    天理教布教師、元JRA調教師、
    天理大学馬術部アドバイザー

    1964年 石川県生まれ。2000年調教師免許を取得し翌年厩舎開業。2021年調教師を勇退、厩舎を解散し、家業である天理教大輪布教所を実母より継ぐ。引退馬支援、ホースセラピーの普及活動に注力している。

  • 兼子樹廣
    兼子樹廣

    兼子樹廣

    (財)軽種馬育成調整センター元参与

    1939年生まれ。帯広畜産大学獣医学科(獣医師免許取得)、博士号(農学博士)取得(東京大学)。北里大学、岐阜大学、東京農工大学、帯広畜産大学非常勤講師。
    日本中央競馬会、競走馬総合研究所病理学研究室長、企画調整室長、宮崎育成牧場長、生産育成対策部主席調査役などを歴任。日本ウマ科学会評議員、同理事、同常任理事、日本獣医病理学会名誉会員、同専門家協会評議員など就任。

PROGRAM

この授業の受講と単位認定試験の受験により、「中級バイオセラピスト」(国際エクササイズサイエンス学会認定)の受験資格が付与されます。別途、受験料¥10,000が必要となります。 「中級バイオセラピスト」資格は、「動物の愛護及び管理に関する法律施行規則」にもとづく、「動物取扱責任者」の資格要件を満たしています。ただし、「実務経験と同等と認められる1年間以上の飼養に従事した経験」が必要となります。
開講 開催日 内容 講師
第1回 - 【オリエンテーション】授業の位置づけ、馬場・馬房見学 重久

岡田
第2回 4月12日
14:45~16:15
【実習】馬術・馬具の知識(用語等)、馬の調教 角居
第3回 4月19日
14:45~16:15
【講義】ホースセラピーとは何か1(安全管理等) 川嶋
第4回 4月26日
14:45~16:15
【講義】ホースセラピーとは何か2(馬介在療法・馬介在活動等) 石井
第5回 5月10日
14:45~16:15
【講義】法令と制度(動物飼養管理基準、動物愛護の歴史・法・実際) 川嶋
第6回 5月17日
14:45~16:15
【講義】動物(馬)の福祉、健康な動物の管理 角居
第7回 5月24日
14:45~16:15
【講義】馬学の基礎1(解剖学、外貌、馬の形態) 兼子
第8回 5月31日
14:45~16:15
【講義】馬学の基礎2(行動特性、運動学、馬の形態等)
第9回 6月7日
14:45~16:15
【実習】馬の世話1(ブラッシング、馬房掃除等) 角居
第10回 6月14日
14:45~16:15
【講義】馬(家畜、伴侶動物)の歴史 川嶋
第11回 6月21日
14:45~16:15
【講義】人の解剖学・運動学
第12回 6月28日
14:45~16:15
【講義】ホースセラピーの実際(放課後デーサービスを事例として) 鳥山
第13回 7月5日
14:45~16:15
【実習】馬の世話2(乗馬体験等) 角居
第14回 7月12日
14:45~16:15
【講義】リハビリテーションの基礎 石井
第15回 7月19日
14:45~16:15
【試験】まとめと試験(単位認定試験+資格認定試験) 重久

この授業は、JRA(日本中央競馬会)の「天理大学・馬術部における地域貢献等馬の多様な利活用促進及び馬介在活動に関する特別講義の開設等の取組みを支援する事業」の補助金で実施します。

PROGRAM

○アドバンスト・コースとして位置付け、「ホースセラピーI」を単位取得した者だけが履修登録できます。
○この授業を履修し単位取得した者は、秋学期に実施する「ホースセラピー事業」に体験スタッフ(インターンシップ)として参加できます。
授業の概要
ホースセラピーⅠの目的を踏まえホースセラピーⅡでは、ホースセラピーにおける馬介在のあり方の応用を理解し実践の基本について学習する。
人の障害としての肢体不自由、神経発達症の理解と馬の治療的な意味を学習し、この両者をマッチングさせることでセラピーのプログラムが作成できるようになることを目的とする。
※天理大学特別講義3[ホースセラピーⅡ](春・火・2時限)は、科目等履修生に限って、Webでの履修も可能とする予定です。詳細は、科目等履修生に別途ご連絡します。
科目に関連する実務経験と授業への活用
「実務経験のある教員による実践的科目」
1.地域における障害児・者に対する支援として、乗馬療法を行っている講師による講義を行う。
2.馬のケア、心理学、調教、馴致などを海外及び日本の乗馬施設、ホースセラピー施設において実践を行っている講師による講義を行う
3.乗馬療法体験なども含めて実施する実践的科目である。
開講 開催日 内容 講師
第1回 4月9日
10:45〜12:15
【オリエンテーション】乗馬療法技術概論 石井
第2回 4月16日
10:45〜12:15
【講義】乗馬療法の対象(1)
対象となる障害とその理解、障害理解の視点、人の姿勢と動作の応用
石井
第3回 4月23日
10:45〜12:15
【講義】乗馬療法の対象(2)
第4回 4月30日
10:45〜12:15
【講義】乗馬療法に使用される馬 石井
第5回 5月7日
10:45〜12:15
【講義】乗馬療法における危機管理
馬にかかるストレス、リスク管理、施設しての要件(緊急時対応等)
川嶋
第6回 5月14日
10:45〜12:15
【講義】乗馬療法におけるスタッフの役割
インストラクター、リーダー、サイドウォーカー
石井
第7回 5月21日
10:45〜12:15
【講義】馬の運動科学
馬の運動により得ることのできる感覚刺激とその治療的意味
兼子
第8回 5月28日
10:45〜12:15
【講義】馬の評価概論
馬の使い方の例などを提示する
石井
第9回 6月4日
10:45〜12:15
【講義】騎乗以外の牧場での作業の意義 石井
第10回 6月11日
10:45〜12:15
【実習】馬の馴致・調教概論
グランドワーク、調教、馴致を行うことの意味
角居
第11回 6月18日
10:45〜12:15
【実習】馬の馴致・調教実習、スタッフとしての役割
リーダー体験、サイドウォーカー体験
石井
第12回 6月25日
10:45〜12:15
【講義】乗馬療法の実際:セラピーの効果について
海外の例も含めて実例の提示とセラピーの視点、動画についての解説
第13回 7月2日
10:45〜12:15
【演習】乗馬療法演習1、肢体不自由
模擬ケースについてのセラピーの実際
石井
第14回 7月9日
10:45〜12:15
【演習】乗馬療法演習2、発達障害
模擬ケースについてのセラピーの実際
石井
第15回 7月16日
10:45〜12:15
【試験】乗馬療法概論まとめ+単位認定試験 石井

この授業は、JRA(日本中央競馬会)の「天理大学・馬術部における地域貢献等馬の多様な利活用促進及び馬介在活動に関する特別講義の開設等の取組みを支援する事業」の補助金で実施します。

CERTIFICATION

「中級バイオセラピスト」受験資格について ※資格認定試験には別途1万円が必要です。
[ホースセラピーⅠ]の受講と単位認定試験の受験により、「中級バイオセラピスト」(国際エクササイズサイエンス学会認定)の受験資格が付与されます。
「中級バイオセラピスト」資格は、「動物愛護及び管理に関する法律施行規則」第9条第1項第1号二に基づく動物取扱責任者の選任要件として、奈良県から認められています。
バイオセラピーとは?
動物や植物の介在によりさまざまな効果を得ることをめざす活動です。心身に対して良い効果が得られるものとして実施される場合と、障がいを持つ人の個別状況に応じて実施されるものがあります。障がいの有無にかかわらずその人が健康にその人らしく生きることに寄与する活動です。
必要な知識・技術
動物や植物に関する専門的知識や、対象となる人の心身機能や心身障がいに関する専門的な知識・技術が求められます。[ホースセラピーⅠ]の授業では、動物(馬)に関する専門的知識・技術を学ぶとともにホースセラピーを実践し、セラピー効果のデータ蓄積に貢献できる人を養成し、その能力を証明するものとして受験資格を付与します。

ENTRY

科目等履修生は正規の学生と同様に、本学が開講する授業科目の履修ができます。
また履修した科目について試験等を受けることができ、合格した科目については単位を修得できます。

申し込み方法 こちらのページよりPDFファイルをダウンロードし、必要事項を記入して郵送してください。
申し込み期間 2024年3月15日(金)~3月25日(月)必着
(持参の場合は、土・日・祝日を除く)
費用 登録料:2,500円 
受講料:28,000円(1科目につき)
授業の目的 ホースセラピーについての基礎知識とその活動の現状、および人と馬との触れあいを通じて医療や介護、教育の現場で活動することの可能性について学び、クライアント(利用者)に負担をかけずに、楽しく馬に乗ること(触れること)、そのために適切な療法活動を考えるなど、ホースセラピーにおける馬介在のあり方の基本を理解し、人と馬とのかかわりの楽しさを知ることを目的とします。

CONTACT

授業に関して

天理大学 学務部 教務課

0743-63-8166

ホースセラピー事業に関して

(株)キャンパスサポート天理

0743-63-8855