本学創作ダンス部が「第19回単独公演」を開催

2023.12.21

ニュース

天理大学創作ダンス部が、12月17日、なら100年会館大ホールにて、「『結』— 想いをつなぐ—」と題した単独公演を開催しました。

第19回となる今回の公演は、コロナ禍の規制が数年ぶりに緩和されたこともあって、開場時刻の17時30分頃には、鑑賞に訪れた来場者が長蛇の列を成しました。

3部構成からなる公演の第1部は、現役部員全員による作品「Rain」で幕開け。賛助出演の神戸市立須磨翔風高等学校の作品などが披露されました。
続く第2部では、「座・高円寺ダンスアワードⅡ」受賞作品をはじめ、卒業生や賛助出演の樟蔭高等学校による作品が発表されました。

第3部は、この日のために作られた「ゆがみのび Beauty in Distortion」でスタート。この作品は、国内外でダンサーや振付家として活躍する”ゆみ・うみうまれ”氏の振り付けによるもので、現役部員とオンライン・セッションなどのプロセスを経て、この日初披露となり、今回の単独公演に華を添えました。

公演のラストで披露されたのは、『NHK賞』受賞作品「Water vein —湧きあがるひと雫のその先に—」。この作品では、経済や環境問題をはじめとする様々な問題により、他者を気遣うゆとりのない現代の人間関係を乾きで表現したシーンからはじまり、このまま何もしないままでいいのかと思案する場面を経て、諦めずに未来を信じたいという気持ちを、地中深く脈々と流れる水が一滴の滴となって溢れ出す場面として見事に表現し、来場者は固唾を飲んで、渾身のステージを観賞しました。

エンディングでは、在学生を始め、顧問である体育学部塚本順子教授や卒業生など、この日の出場者全員がステージに上がり、来場者へお礼の意味を込めたダンスを披露。来場者からは万雷の拍手が起こり、単独公演の幕を閉じました。

なお創作ダンス部は、『NHK賞』受賞作品「Water vein —湧きあがるひと雫のその先に—」を、2024年2月にドイツのマールブルク大学、ケルン大学にて公演する予定。さらに本作品を「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」で上演すべく、このたび申請書を提出しています。

 

小山結美佳主将(体育学科4年・帝塚山学院)コメント
「塚本先生をはじめ、OBやOGの方々、家族や友達など、いろんな人のご支援があり、今日の日を迎えられました。今日の公演に向けて、8月の『NHK賞』受賞後も、もっといい作品を作りたいと部員一同練習を重ねてきました。また、今年の部の目標である「思いやりの気持ち」もいつも心に留めながら部活動に取り組んできました。今日は全員がひとつとなって、支えてくださった皆さまへの感謝の気持ちとこれまでの練習の成果をご覧いただける公演ができたと思います。」

体育学科教授・塚本順子創作ダンス部部長コメント
「コロナ禍に入学した今年の4年生は、多くの制限があったなかで大学生活がスタートしました。とまどいや悩みも多かったと思いますが、キャプテンを中心にダンス以外の場面でも後輩たちに心を配ったり相談に乗ったり、本当に大きく成長してくれたと思います。そういう4年生皆の思いが『NHK賞』受賞作品でもよく表現されていると思います。今年も第単独公演が無事に開催でき、創作ダンス部を支えてくださっている皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。」