1月11日、国立競技場で開催された第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会の決勝戦で、天理大学ラグビー部が、昨季王者の早稲田大学ラグビー部を55対28で下し、創部95年目にして初の大学日本一に輝きました。
決勝戦の先制トライは天理大でした。前半3分、4番アシペリ・モアラ(地域文化3・日本航空石川)選手がブレイクダウンからターンオーバーし、12番市川敬太(地域文化4・日新)選手がトライを奪い機先を制します。10番松永拓朗(体育4・大産大附属)選手がコンバージョンキックを決め、7対0。
続いて10分、天理大は相手ゴール前でFWの力勝負に出ると、モアラ選手が相手ディフェンスを振り払って自らトライ。キックも決まり14対0とし、準決勝の勢いそのままに自分たちの実力を発揮します。
昨季王者の早稲田大も攻撃のフェーズを重ね、20分にはトライを返し、14対7とします。
23分、相手陣内でファールを取った天理大は、キックを選択。正面やや右からのキックを松永選手がしっかり決め、17対7と優位さを保ちます。
29分、天理大はラインアウトからモールで押し込み、さらにFWがプッシュ。大外に空いたスペースへ9番藤原忍(体育4・日本航空石川)選手がパスをだし、市川選手がトライ。22対7とし早稲田大の追随を許しません。
前半終了間際にも、ゴール前まで攻め込み早稲田大の反則を得るとスクラムを選択。素早くボールを出した天理大は、藤原選手からシオサイア・フィフィタ(地域文化4・日本航空石川)選手、市川選手とパスをつなぎトライを奪います。松永選手がキックも決め、29対7として前半を折り返します。
後半6分、相手ボールのスクラムからインゴールに出たボールを藤原選手ががグラウンディングしてトライ。後半最初のトライも奪い天理大ペースが続きます。
その後、一進一退の攻防が繰り広げられましたが、天理大は前後半で8つのトライ(前半4トライ・後半4トライ)を奪う猛攻を見せ、全国大学選手権決勝最多となる55点を奪って快勝し、悲願の初優勝を成し遂げました。