「きっかけは中学校の理科でした。顕微鏡で葉の観察をした際に、肉眼では見ることができないものを見てすごく感動したんです。その後、医療関係の仕事を調べるなかで、顕微鏡を用いて病気の検査を行う臨床検査技師に興味を持つようになりました 

図書風景

現・天理医療大学 医療学部臨床検査学科の上村仁愛さん。顕微鏡の中の小さな世界に感心を持った彼女が、今、めざしている「臨床検査技師」とは、どのような職業なのでしょうか?

 

「臨床検査技師は、患者さんの身体や血液、尿などを検査する医療技術者です。医師が病気を診断するうえで、大切な役割を担います。患者さんの検査に対する不安な気持ちを少しでも和らげたいとの想いで、学びに励んでいます」

 

そんな上村さんがいま特に興味を持って取り組んでいるのは、PCR検査や血液型検査の実習だそうです。自分の検体を使って検査方法を学ぶことが楽しく、高校までの化学の学びをより身近に感じると、彼女は話します。

 

「数値化される原理への理解が、実習を通じて深まるのが楽しいです。紙の上に並んでいた化学反応式が、立体的に浮かび上がるような感覚があるんですよ」

臨床検査風景

先生たちの丁寧な指導のもと、複雑な検査の原理について主体的に理由を探る姿勢が身についた、と話す上村さん。成長を続ける彼女には、目標があります。

「臨床検査技師として、医師・看護師・薬剤師などの医療スタッフと協働し、最善の医療を提供できるようになりたいです。患者さんはもちろん、ともに働く医療従事者からも頼りにされる存在になりたいです」

医療学部 臨床検査学科
人に尽くすことを自らのよろこびとする医療人をめざして