
THE STORIES #037
剣道×歴史。それは、自分自身のアイデンティティを辿る旅。
体育学部体育学科・講師
軽米 克尊さん
「剣道が好きで、部活動にトレーニング、出稽古…本当に剣道ばかりしていました。
剣道部の人間から見ても、驚かれるくらいだったようです。
勉強については、割と真面目に取り組んだと思いますが、それなりに友人たちと遊びに行ったりもして、文武両道に充実した4年間でした」
体育学部体育学科・講師の、軽米 克尊さん。
大学生の頃、熱心に取り組んだ剣道を教えたいと考えるようになり、大学院に進学しました。研究分野について考えたとき、昔から歴史が好きだったため、6歳の頃から続けてきた剣道について研究することに決めたそうです。
そんな軽米さんにとって、研究活動はどのようなものなのでしょうか。
「歴史を知る意義は、“今、自分がここにいる経緯”を知ることにあると私は思います。
私にとって、剣道は大きなアイデンティティのひとつになっていますので、大げさに言えば、剣道史を研究するということは、自分自身のアイデンティティを辿っていくことと一緒かなと思っています」
軽米さんは、研究のおもしろさをこんな風に語ります。
「思索を巡らせているとき、あるとき降ってきたかのようにパッと閃くことがあります。
答えが出ないうちは、視野に霧がかかったようなもどかしさですが、それが開けたときは、快感です。
勉強という点で言えば、知らなかったことを新しく知る、知的欲求が満たされたときの喜びが醍醐味かと思います」

そんな軽米さんのモットーは、「苦労は買ってでもしろ」。 学生たちに向けて、こんなメッセージを語っています。
「世の中で一番大切なことは、人の信頼を得ることだと思います。
人間はちっぽけな存在ですから、誰かに助けてもらわなければ生きていけません。家族、友人、先生…色々な人と深い信頼関係を築く必要があります。
そのためには、人が嫌がったり、避けたりするような仕事でも、自ら積極的に行い、自分がやらなければならないことから逃げないことが大切だと思います。
その姿を見て、人は信頼してくれるのではないでしょうか。
一生懸命勉強し、一生の友人となる大学時代の友達とかけがえのない時間を過ごしてもらいたいと思っています」
